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 今、イギリスで小さな車が大きなビジネスとなっている。都市化が進み、イギリス各地の都市は混雑する一方であり、駐車する場所を探すのも一苦労だ。おまけに、ガソリン・ディーゼル価格の高さはヨーロッパ随一であり、取り回しがよく、燃費に優れた小型車の人気が高まっている。あるいは、もっと単純な理由は、小さな車体のミニチュア的な美しさや可愛らしさに惹かれているだけかもしれない。

 小型車を選ぶ際に気になるのは、どれだけ車が小さいかということだろう。そこで、このリストではイギリスで市販される小型車を全長が短い順に10台選び、ランキングとした。購入の際の手助けとしてほしい。

10位 ルノー トゥインゴ(全長:3595mm)


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 11位のスズキ・セレリオとはわずか5mm差で、トゥインゴが上位10台入りを果たした。この車は小型車の中でも特に個性的だ。エンジンを車体後部に配置し、後輪を駆動する、RR方式を採用している。そのため、荷室容量は犠牲になるが、その分だけ乗員空間を拡大することに成功した。また、RR方式は操舵性にも優れるため、混雑する市街地を走らせるにはこの車がぴったりだ。

9位 キア ピカント(全長:3595mm)


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 10位・トゥインゴと全長は同じだが、ピカントは一般的なFF方式(エンジン前置き、前輪駆動)を採用する。小型車とはいえ、キアの統一グリル「タイガーノーズ」をしっかりと配置し、車内装備も充実するなど、手抜かりはない。メーカーの修理保証期間が7年と非常に長いのも嬉しい点だ。欠点は、爽快感に欠ける鈍重な操縦性程度のものだろう。

8位 フィアット 500(全長:3546mm)


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 全長が3000mmを切る初代機(1936年発売)と比べれば大型化したが、それでもなお、現行型の3代目・500の小ささは健在だ。おしゃれな小型車として、MINIと人気を二分する車である。

 搭載する1.2リッターガソリンエンジン、1.3リッターディーゼルエンジンは、それぞれ性能という面では不満が残る。だが、2気筒ながら、より強力な動力性能を発揮するツインエアエンジン仕様車を選べば、小さな車体を動かすのに十分なパワーを感じられるだろう。内装はレトロ感に溢れ、車体色、ホイール、デカールやシートに至るまで豊富なオプションを用意するなど、ファッション性を強く訴求している。

7位 フォルクスワーゲン up!/セアト ミー/シュコダ シティゴ(全長:3540mm)


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 この3車種は、フォルクスワーゲングループの各メーカーが販売するいわば兄弟車であり、中身は共通している。だが、フロントグリルやバンパーの意匠はそれぞれで異なり、結果として、全長も多少の差異が生じている。

 車体は空間の広い箱型の形状を採用し、クラス最大級の室内空間と荷室容量を確保している。内装の質感は上々で、また、軽快な操縦性にも定評のある車だ。

6位 スマート フォーフォー(全長:3495mm)


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 フォーフォーは、10位のルノー・トゥインゴと基本設計を共有する兄弟車だ。全長はこちらの方が100mm短いが、室内空間は同等の広さを確保している。スマートの優秀な開発部門を褒めるべきだろう。名前の指し示す通り、大人4人が乗れる十分な空間があり、荷室もまずまずの容量だ。

5位 シトロエン C-ZERO/プジョー iOn/三菱 i-MiEV(全長:3480mm)


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 お世辞にも人気のあるモデルとは言えないが、3車種全てまだ購入可能だ。車両の開発は三菱が担当し、シトロエン、プジョーへOEM供給している。

 そして、率直に言って、この車の評判は良くない。価格は1万6000ボンド(約244万円)を超えるにも関わらず、内装や部品が安っぽく、のろまで、航続距離も短い。車体の大きさを考えれば、室内空間の広さは褒められるし、電気モーターの瞬間的なトルクも街乗りで活躍するだろう。とはいえ、この車が購入に値するとは言いがたい。

4位 シトロエン C1/プジョー 108/トヨタ アイゴ(全長:3475mm)


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 この3車種は、トヨタとPSA・プジョーシトロエンの合弁会社・TPCAが製造する兄弟車だ。車両開発はトヨタが主導し、各メーカーごとに異なるデザインが与えられている。街乗り程度ならエンジンの馬力は必要十分だし、操縦性も軽快ではあるが、室内空間の狭さがこの車の欠点だ。また、オプション装備は豊富だが、どれも安っぽいのもいただけない。

3位 マヒンドラ e2o(全長:3280mm)


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 散々な評判だったレバ・エレクトリック・カー(現マヒンドラ傘下)の小型電気自動車・G-Wizと比べれば、e2oは格段に進歩した。安全性は向上したし(G-Wizではエアバッグすら装備していなかった)、電気自動車ゆえのエネルギー効率の高さも魅力だ。一方、この貧弱な電気モーターで高速道路を走らせるには不安が付きまとうし、最大航続距離は80マイル(約129km)しかない。街乗りのみに利用し、遠出は絶対に避けるべきだ。

2位 スマート フォーツー(全長:2695mm)


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 さて、これまでランキングに登場した車は全て4人乗りだったが、1位と2位は最大でも2人乗りとなる。現行型のフォーツーは、1998年発売の初代機から横幅は増加したものの、全長はほとんど変わっていない。その一方で、装備や性能、車としての完成度は向上している。4人乗りのフォーフォーに比べ、全長が短い分機動性に優れ、取り回しも良い。定員が2名で十分なら、こちらを検討してほしい。

1位 ルノー トゥイージー(全長:2319mm)


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 トゥイージーを車と呼ぶべきか否かは議論が分かれるところだ。法律上の分類では、スクーターやバイクと同じ「クアドリサイクル」に属する。いわば4輪バイクという扱いだ。乗車定員は2名で、座席が縦に並ぶタンデムシートを採用している。ドアは標準仕様では付属しないオプション装備品だ。最大航続距離は62マイル(約100km)しかないが、街乗り程度なら十分だろう。くれぐれも郊外へ出てみようなどとは思わないことだ。

番外:ピール P50(全長:1372mm)


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 世界最小の量産自動車としてギネス認定されたこのマイクロカーについて、言及しないわけにはいかない。元々は、1962年にイタリアのマン島に拠点を置くピール・エンジニアリング・カンパニー社より発売されたもので、近年、少量生産ながら復刻版として蘇った。50ccの3馬力エンジンの他に、新しく電動仕様も追加された。自分で組み立てるキット仕様と、完成品の2形態で販売中だ。法律的に公道を走ることも可能で、どんなに混雑する都会であろうと、停める場所に苦労するということは皆無だろう。


Source & All photos by
Smallest cars on sale in the UK 2016 | Auto Express


P50は取っ手付きで
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持ち運ぶこともできる
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かわいい(≧д≦)